「地球の70%は水。残りの3割はカンテがカバーしている」というジョークが生まれるほど、チームへの影響力が大きいカンテ。
カンテの特徴はプレー範囲の広大さです。守備に回るときは、自陣深くまでカバーし攻撃でもバイタルエリア手前まで顔を出す。今やその献身的な働きは、所属するチェルシーとフランス代表には欠かせないプレーヤーとなりました。
スペインのレジェンドであるイニエスタは、フランス「RMCスポーツ」で「カンテとプレーしたい」と明かしました。世界を取ったイニエスタも、カンテの実力を高く評価しているのが分かります。
では、もっとカンテを深掘りし知識を高めていきましょう!
カンテのプレースタイル
Plenty of #determination @ChelseaFC +3️⃣ pts pic.twitter.com/E1I6MgjX3e
— N'Golo Kanté (@nglkante) January 13, 2019
チェルシーでプレーするカンテは、主に右インサイドハーフでプレーしています。左IHのコバチッチとアンカーのジョルジーニョと共に、チェルシーの中盤を支えています。
フィールドをフルで駆け巡る豊富なスタミナ
カンテの大きな特徴は、何と言っても無尽蔵のスタミナです。2018年W杯のデータでは、総走行距離68.5kmと4番目に多い数字です。
なお、上位3名はクロアチア勢であり、クロアチアは決勝トーナメントの試合すべて延長戦で、1試合分の時間を使っています。
ですから、その次に並ぶカンテは物凄く走っているのが分かります。豊富なスタミナは、プレースタイルを支える大きな特徴と言えるでしょう。
ボール奪取力の高さ
こちらもカンテのボール奪取力の高さが伺えるデータが2018年W杯でもありました。
相手からのボールを奪い、非ポゼッションからポゼッションに回復させた数値「ボールリカバリー」と呼ばれる指標があるのですが、カンテは61回を記録しています。2位のイングランド代表マグワイアと11も差をつける驚異的なデータです。
現在のチェルシーでは、ボール保持の時間が長いためボール奪取のデータは落ちていますが、ボール奪取力は健在ですね。
チェルシーではインサイドハーフでより攻撃的に
カンテはボランチやアンカーのポジションのイメージがありますが、チェルシーは今季からイタリア代表・ジョルジーニョをアンカーでプレーさせています。
そのためカンテは、一つ前のポジションであるインサイドハーフでプレーしています。ウィリアンやアザールなどと絡む機会が多く、より攻撃的となりました。
データとしては不十分ですが、18-19シーズン19試合を終えて2ゴールあげています。「たった?」と思われるかもしれませんが、カンテはこれまで1シーズン1ゴールしかあげていません。
シーズン半分を終えて2ゴールですから、これから記録を伸ばし続けるでしょう。ゴールが増えたり理由は、昨季と比べ前でプレーしているからだと考えられます。
19-20シーズン
ケガの影響もありプレミアリーグ22試合の出場に留まり不十分なシーズンを送ったカンテ。守備の名手は、もしかしたらチェルシーを離れるのではないかと囁かれて始めています。
ランパード監督は「カンテをシステムに組み込むことは難しい」と話しているそうです。また、ヴェルナーの獲得やカイ・ハフェルツの獲得など、チェルシーは今夏に多額のマネーを費やしています。その影響もあり、カンテは夏の史上にリストアップされています。
ただ、放出に懐疑的な声もあります。攻守に顔を出すボックストゥボックスでチーム貢献度が高く、抜群のボール奪取力でマイボールにし、チームに対する影響力が高いからです。
個人的にもカンテの放出は疑問を浮かべます。マケレレを放出したレアル・マドリードのような形にならなければいいですが...
カンテのプロフィール
Back on track with @ChelseaFC for a first victory. Happy to be back with my mates. pic.twitter.com/EtJvE0dcy0
— N'Golo Kanté (@nglkante) 2018年8月11日
名前 | エンゴロ・カンテ(N'Golo Kanté) |
代表 | フランス |
生年月日 | 1991年3月29日 |
身長 | 169cm |
体重 | 69kg |
ポジション | MF |
利き足 | 右 |
主なタイトル | 2018年W杯優勝 プレミアリーグ制覇(レスター、チェルシー) プレミアリーグ最優秀選手賞 |
サッカープレイヤーでは珍しい、控えめな性格をしています。W杯で優勝が決まった時も、キョロキョロしていてトロフィーに触れたのは最後の方。フランス優勝に大きな貢献をしたにも関わらず、いの一番にトロフィーを掲げないのは彼の性格からきているのでしょう。
また、謙虚さがあるのもカンテです。2018年9月15日に行われたチェルシーvsカーディフとの一戦後、最終電車に乗り遅れたカンテは、アーセナルファンの自宅に宿泊をし、その宿主は「謙虚な男だ!」と讃えています。
参考 チェルシーのフランス代表MFカンテ、終電を逃してファンの家に泊まる! | サッカーキング
プレイヤーとしてのスキルも高いですが、控え目で謙虚なシーンをみると「可愛さ」があって、余計にカンテのファンになってしまうでしょう。
過去のクラブチーム
2011-2013 | ブローニュ |
2013-2015 | カーン |
2015-2016 | レスター・シティ |
2016- | チェルシー |
まとめ
無尽蔵のスタミナ、ボール奪取力、ビルドアップへの貢献、カンテはチームの心臓的なプレイヤーです。ゴールやスルーパスなど、目立つシーンは少ないもののチームには欠かせない絶対的な存在です。
もし、チェルシーやフランス代表の試合をみる機会があったら、オフ・ザ・ボール(ボールを持っていない時)の時も追ってみてください。素晴らしい動きをしているはずです!
さいごに、カンテのような世界のミットフィルダーをもっと知りたい方は「ミットフィルダー一覧」をご覧ください。今よりも、海外サッカー選手について詳しくなれます。